2008年 01月 30日
ジャカルタ公演・リハーサル |
ジャカルタの劇場入り2日目。今日は場当たりとゲネプロのリハーサル2本を行う。そして、その後マスコミの記者会見が行われる。おそらく、昨日はスタッフが、今日は金さんが一番しんどい日。
10時劇場入り。照明と幕の手直しを行う。
それとリノリウム(ダンスカーペット)の掃除。昨日のブログにも書いたが、こちらの劇場スタッフのリノリウムへのこだわりはかなり深い。専用の磨きクリーナーを出してきてきれいに1枚1枚磨いていく。その後、ぞうきんがけ。
(写真:劇場の外観。宇宙船のような建物。TIM Teater Kecil)
リーダーのイワンさんは、お湯で拭こう、と提案。お湯で拭くのは聞いたことがないが、きれいになるのなら、ぜひ、ということで、明日することに。モップ禁止令も出しておいた。モップ自体が汚いからね、と言うと、すぐ理解してくれた。
12時に金さん入り。照明と音のチェック。
客席から見ると、この劇場は小さいながらも、迫力がある。新しい劇場らしいが、すでに風格のようなものを備えている。そこで上演するアーティストたちにどう自分(空間)を提供すればいいのか、とてもよくわきまえている感じがする。と同時に、しょうもないものはさせないぞ、という厳しい空気も漂わせている。
13時半場当たり開始。
密着写真取材のヘンリ、ともう一人、「Compass」というインドネシア最大の新聞社の写真記者も密着写真取材をしたい、というので、あいさつ。これからずっと付き合うことになった。
金さんはここのリノリウムと身体の調整をとるのに、ちょっと苦労している様子。吸い付くような感じらしい。
14時半終了。しばし休憩。
上手下手ともインカムが必要なので、音響のたまこさんがイワンさんに聞いてみてくれている。その質問をしたとたんに、バルコニー席や2階席でゆったりしていた、劇場スタッフがわんさか集まってきて、たまこさんの英語でのリクエストを、インドネシア語で「きっとこう言ってる」「いや、こうだ」「それならこうしよう」「いや、こっちのほうが・・・」みたいな、話し合いを始めている。
不思議なことに(!)、きちんとリクエストしたことが割りとすぐに準備される。かなり優秀なスタッフ達である。
15時50分ゲネプロ用のメイク開始。
突然密着写真取材の人が一人増えて、3台のカメラに囲まれながら、メイクを進める。と、思っていたら、途中からTVカメラも入ることに。
緊張で手が震えて・・・、ということは一切無く、無事に完了。
車椅子に乗って袖へ移動するときは、さらにどこからともなくカメラが増え、10人くらいになっている。袖で衣装の帯締めも、フラッシュにたかれながら、となった。
今日のリハーサルだけの特別処置です、と念を押して、明日の本番ではもちろんシャットアウトする。
国際交流基金の熊谷さんが、30社以上のマスコミがゲネプロを見て、その後に記者会見する予定です、という。
17時ゲネプロ開始。東西幕とふつうの袖幕の混合の舞台で、袖も広いので、シンガポールの舞台よりははるかに黒子は動きやすい。 幕介錯の必要もあまりない。
マスコミのカメラは舞台のつらに張り付いて、撮影している。ゲネプロに限りフラッシュ撮影を許可したので、フラッシュの嵐、特に狼のシーン。ポスターにもなっているからか。
客席からの視点は、一番奥の席でも、金さんの顔ははっきり見える。高い天井が、狼と男装の魔女のシーンでは残酷さを表し、充月やパンジの恋のシーンでは高潔な印象を作り出している。
18時ゲネプロ終了。
金さんは、袖で靴下と上着をはおって、国際交流基金の司会ディアナさんの挨拶後、すぐに舞台上へ。記者会見が始まる。
記者もカメラマンも間近に迫ろうと、舞台上にあがってきて、金さんを取り囲む。その数、ざっと3~40人。客席からは金さんの姿すら見えない。
質問は様々な方向から、様々な内容で飛び交い、ひとつひとつ金さんは答えていく。30分を過ぎ、これは長いな、と思う。熊谷さんは、1時間くらいですよ、でも記者が帰るまでやります、と言う。黒子は袖で待機。
約1時間で、会見終了。記者が個人的に記念撮影したいと、行列を作っている。ようやく解放された金さん、着替えとメイク落としのため、楽屋へ。楽屋のドアの小窓から、撮影している人もいた。まるでパパラッチのようだ。もちろん、注意して止めてもらったが。
その後も、自分達だけのスクープショットやコメントをとろうと、何人かの記者は居残っている。
ようやくホテル着。スタッフは帰り道に食事をして帰宅。
夜ゲネのビデオチェック。密着写真取材のラスティ(女性)が、その様子も撮影。いつ見るかわからないよ、と言っていたのに、「今もう見るよ」と連絡すると、すでにロビーに待機していて、すぐに上がってきた。
メンバー全員でダメだしとミーティング。明日は10時から、リノの掃除、14時半から手直しと返し稽古をする。そして20時からいよいよ本番の幕が開く。
(川喜多綾子)
10時劇場入り。照明と幕の手直しを行う。
それとリノリウム(ダンスカーペット)の掃除。昨日のブログにも書いたが、こちらの劇場スタッフのリノリウムへのこだわりはかなり深い。専用の磨きクリーナーを出してきてきれいに1枚1枚磨いていく。その後、ぞうきんがけ。
(写真:劇場の外観。宇宙船のような建物。TIM Teater Kecil)
リーダーのイワンさんは、お湯で拭こう、と提案。お湯で拭くのは聞いたことがないが、きれいになるのなら、ぜひ、ということで、明日することに。モップ禁止令も出しておいた。モップ自体が汚いからね、と言うと、すぐ理解してくれた。
12時に金さん入り。照明と音のチェック。
客席から見ると、この劇場は小さいながらも、迫力がある。新しい劇場らしいが、すでに風格のようなものを備えている。そこで上演するアーティストたちにどう自分(空間)を提供すればいいのか、とてもよくわきまえている感じがする。と同時に、しょうもないものはさせないぞ、という厳しい空気も漂わせている。
13時半場当たり開始。
密着写真取材のヘンリ、ともう一人、「Compass」というインドネシア最大の新聞社の写真記者も密着写真取材をしたい、というので、あいさつ。これからずっと付き合うことになった。
金さんはここのリノリウムと身体の調整をとるのに、ちょっと苦労している様子。吸い付くような感じらしい。
14時半終了。しばし休憩。
上手下手ともインカムが必要なので、音響のたまこさんがイワンさんに聞いてみてくれている。その質問をしたとたんに、バルコニー席や2階席でゆったりしていた、劇場スタッフがわんさか集まってきて、たまこさんの英語でのリクエストを、インドネシア語で「きっとこう言ってる」「いや、こうだ」「それならこうしよう」「いや、こっちのほうが・・・」みたいな、話し合いを始めている。
不思議なことに(!)、きちんとリクエストしたことが割りとすぐに準備される。かなり優秀なスタッフ達である。
15時50分ゲネプロ用のメイク開始。
突然密着写真取材の人が一人増えて、3台のカメラに囲まれながら、メイクを進める。と、思っていたら、途中からTVカメラも入ることに。
緊張で手が震えて・・・、ということは一切無く、無事に完了。
車椅子に乗って袖へ移動するときは、さらにどこからともなくカメラが増え、10人くらいになっている。袖で衣装の帯締めも、フラッシュにたかれながら、となった。
今日のリハーサルだけの特別処置です、と念を押して、明日の本番ではもちろんシャットアウトする。
国際交流基金の熊谷さんが、30社以上のマスコミがゲネプロを見て、その後に記者会見する予定です、という。
17時ゲネプロ開始。東西幕とふつうの袖幕の混合の舞台で、袖も広いので、シンガポールの舞台よりははるかに黒子は動きやすい。 幕介錯の必要もあまりない。
マスコミのカメラは舞台のつらに張り付いて、撮影している。ゲネプロに限りフラッシュ撮影を許可したので、フラッシュの嵐、特に狼のシーン。ポスターにもなっているからか。
客席からの視点は、一番奥の席でも、金さんの顔ははっきり見える。高い天井が、狼と男装の魔女のシーンでは残酷さを表し、充月やパンジの恋のシーンでは高潔な印象を作り出している。
18時ゲネプロ終了。
金さんは、袖で靴下と上着をはおって、国際交流基金の司会ディアナさんの挨拶後、すぐに舞台上へ。記者会見が始まる。
記者もカメラマンも間近に迫ろうと、舞台上にあがってきて、金さんを取り囲む。その数、ざっと3~40人。客席からは金さんの姿すら見えない。
質問は様々な方向から、様々な内容で飛び交い、ひとつひとつ金さんは答えていく。30分を過ぎ、これは長いな、と思う。熊谷さんは、1時間くらいですよ、でも記者が帰るまでやります、と言う。黒子は袖で待機。
約1時間で、会見終了。記者が個人的に記念撮影したいと、行列を作っている。ようやく解放された金さん、着替えとメイク落としのため、楽屋へ。楽屋のドアの小窓から、撮影している人もいた。まるでパパラッチのようだ。もちろん、注意して止めてもらったが。
その後も、自分達だけのスクープショットやコメントをとろうと、何人かの記者は居残っている。
ようやくホテル着。スタッフは帰り道に食事をして帰宅。
夜ゲネのビデオチェック。密着写真取材のラスティ(女性)が、その様子も撮影。いつ見るかわからないよ、と言っていたのに、「今もう見るよ」と連絡すると、すでにロビーに待機していて、すぐに上がってきた。
メンバー全員でダメだしとミーティング。明日は10時から、リノの掃除、14時半から手直しと返し稽古をする。そして20時からいよいよ本番の幕が開く。
(川喜多綾子)
by taihen_imaju
| 2008-01-30 12:31